結果は、0−0。
はたして、この試合をベテラン・サッカージャーナリストの後藤健生、大住良之の2人はどう見たのか。試合が終わり、森保一監督のリモートによる記者会見も終わった直後に、思う存分語り合ってもらった。深夜0時から始まった「激論」対談は、予定時刻を過ぎても、終わろうとする気配もなかったーー。
●日本代表 スターティングイレブン
G K 権田修一(ポルティモネンセ)
D F 酒井宏樹(マルセイユ) 冨安健洋(ボローニャ) 吉田麻也(サンプドリア) 安西幸輝(ポルティモネンセ)
M F 中山雄太(ズウォレ) 柴崎岳(レガネス) 原口元気(ハノーバー) 南野拓実(リバプール) 堂安律(ビーレフェルト)
F W 大迫勇也(ブレーメン)
●途中出場
(後半開始時)安西幸輝 → 伊東純也(ヘンク)
(65分)堂安律 → 久保建英(ビジャレアル)
(71分)南野拓実 → 鎌田大地(フランクフルト)
(86分)原口元気 → 菅原由勢(A Z)
―堂安律選手についてはどう思いますか?
大住「なんか壁みたいな感じが。去年のほうが、ずっと整理されていたというか。うまくチームの中で機能していたような感じがするんだけど。今日なんかもちょっと、あの時に研ぎ澄まされていた感覚が鈍くなったのかな、という感じがした。力ずくでやろうとして、失敗したりっていうのが多かった」
後藤「まったくその通り。森保監督になってすぐね、堂安と南野と中島が並んで、なぜあんな上手くいったんだろう、って今思うと不思議だよね」
大住「中島と比べると堂安は、ずっと大人で頭の良いプレーヤーだから、堂安のほうが生き残るだろうなとは思っていたんだけど。試合に出られない時期があったのかな?」
後藤「そうだね」
大住「それでちょっと錆びているというか、プレーにぜい肉が付いた感じがする」
―本日のMVPは?
後藤「吉田麻也くらいしか思い浮かばない」
大住「あとは富安」
後藤「そう、どっちかだね」
大住「あのままの前半で、4バックのままで、やってたらちょっとキツかったかもね。安西のところが苦しかったよね」
後藤「だから理想を言えば、ハーフタイムの変更を待たずに、ピッチの中で選手たちが、うまく前半の中で修正してみせたら最高だったよね」
大住「まあ、もちろんね」
後藤「あそこ狙われているのは明らかだったわけだからさ」
大住「だけど、どういう風に修正できたかね?」
後藤「そういわれても困りますけど。まあ、だからボランチがどういう風に守備サポートをするかとかさ。あるいは、あそこはあんまり行くな、とかさ」