2019年の同時期を見てみよう。9月、9試合が行われたのは2節ある。2019年9月28、29日に行われたJ1第27節9試合では、順位が上のチームが勝利したのは[10位・清水vs13位・湘南]、[6位・C大阪vs12位・G大阪]のみ。9試合中2試合しかない。9月13、14日に行われたJ1第26節9試合では6試合で順位が上のチームが勝利。

 2018年ではどうか。9月に9試合が行われたJ1第27節、第26節を見てみよう。第27節では、順位が上のチームが勝利したのはわずか1試合のみ。[2位・川崎vs12位・名古屋](3-1)のみだ。第26節では、9試合中4試合で、順位通りの勝敗になっていた。

 割合でいうと、2020年の順当率は66.6%(36試合分の24試合)、2019年は44.4%(18試合分の8試合)、2018年は27.7%(18試合分の5試合)。このように、必ずしも順位通りの結果にならないのがJリーグの特徴で、今年の“順当ぶり”が実は異例だということがわかるだろう。

 では、どうしてこのような結果になるのか。推測されるのは、やはり過密日程だ。通常の日程であれば1週間に1度の試合となるので、それぞれの戦術をチームを落とし込みながら、対戦チームの対策もできる。

 しかし、今年のようにミッドウィークに試合が入ってくれば、中2日、中3日はリカバリーに多くの時間を当てなければいけない。うまくいっていないチームが立て直しを図ることは難しい状態となる。9月25日に、浦和レッズ大槻毅監督が、「内容だとかやっていきたいところはいろいろありますが、回復がメインになってきますし、この連戦の中、我々だけではなくて相手もそうだと思います」と話したのがまさに実情だろう。

PHOTO GALLERY ■【表組】J1リーグ直近2節の順位と結果■
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