■日本人が「7シーズン」にわたって守護神
冨安が加入した半年後の2018年夏には、MF遠藤航(現在リバプール)、FW関根貴大(現在浦和レッズ)、DF小池裕太(現在ヴィッセル神戸)をJリーグのクラブから獲得、鎌田大地(現在クリスタルパレス)がフランクフルトからレンタルで加入するなど、一挙に「日本色」が濃くなった。
遠藤は在籍わずか1シーズン。2019年夏にはドイツのシュツットガルトに移籍すると、入れ代わりで鈴木優磨(現在鹿島アントラーズ)が加入し、鈴木は2シーズン目には34試合に出場して17得点を記録する活躍を見せた。
だが、このクラブが移籍で最も大きな収益を挙げたのは、GK鈴木彩艶だった。2023年8月に浦和レッズからレンタルで移籍、2024年1月に完全移籍となった。浦和に支払った移籍金400万ユーロ(当時のレートで約6億4000万円)はシントトロイデンにとって史上最高額だったが、それを支払わなければならなくなった2024年夏には、やはりクラブ記録の750万ユーロ(約12億円)でイタリアのパルマへの売却が決まっており、シントトロイデンにとっては非常に成功した商売となった。
ちなみに、シントトロイデンのGKは、2019年から2023年まで4シーズンにわたってシュミット・ダニエル(現在名古屋グランパス)がレギュラーとして守り、2023/24シーズンは鈴木、そして鈴木が移籍した2024年から現在までは、ベンフィカ(ポルトガル)から移籍してきた小久保玲央ブライアンが「守護神」となっている。7シーズンにわたって日本人GKの時代が続いているということになる。







