■段階的な獲得で「地元ファンの反発」を回避
シントトロイデンはベルギー北東部のリンブルフ州にある町。7世紀に「聖トゥルード」と呼ばれる聖人が建てた修道院の周囲につくられた。町の名称はこの聖人の名にちなんでいる。都市名現在はリンゴなど果物の生産で知られている。人口はわずか4万人。旧市街の中心にある「フローテマルクト(大市場)広場」を中心にコンパスで半径1キロの円を描けば市街地の大半が入ってしまいそうな小さな町である。
この町の2つのクラブ、「ゴールドスター」と「ウニオン」が合併する形で1924年に誕生したシントトロイデンVVは、3部リーグからスタートし、1957年に1部に初昇格、後にベルギー代表の伝説的な名監督となるレイモン・ゲータルスの下、1965/66シーズンには2位という過去最高の成績を記録した。1974年に2部に降格した後、1部と2部を行き来するクラブとなったが、2015年からは安定して1部の座をキープしている。
そして2017年6月、DMMが株式の20%を取得、11月には残りの80%も取得してオーナーとなった。経営権の段階的な獲得は、外国企業がいきなりオーナーになることによる地元ファンの反発を回避するためだった。








