■同点としたあとも千葉は主導権を握れず
ホームで先制された千葉だが、25分に追いつく。左サイドハーフの椿直起がペナルティエリア左で一度は失ったボールに食らいつき、奪い返して短いマイナスのパスを通す。これをカルリーニョス・ジュニオが左足でプッシュした。出場停止明けのカルリーニョス・ジュニオは、チームトップタイのシーズン7得点目をあげた。
同点とした千葉だが、試合の主導権を掌握するにはいたらない。甲府の先制点の場面で起点となったヴァウ・ソアレスに、その後も効果的な縦パスを入れられてしまうのだ。ダブルボランチの田口とエドゥアルドがつかまえにいくと、3バックの脇へ逃げてそこからミドルレンジのパスを刺し込まれる。千葉からすれば中を締めているのだが、DFラインとダブルボランチの間にパスを通されてしまうのだ。
縦パスの受け手となる田中、MF鳥海芳樹も、狭いスペースでターンしてドリブルやシュートへ持ち込んできた。甲府の攻撃陣に多くの枠内シュートを浴びたものの、2点は許さなかった。失点シーン以外は好守を見せた守護神スアレスが、この日もチームを盛り立てた。スペイン人守護神の奮闘は、勝利への布石となっていく。