■鹿島・川崎・柏「3チーム」の共通点

 ACLEで決勝大会に参加した川崎と横浜F・マリノスは、このところ連戦を強いられていたが、7月に入ったところでようやく各チームの消化試合数が23でそろってきた。だが、このところ結果が伴っていない鹿島は、第23節の敗戦で首位の座を明け渡し、柏レイソルが代わって首位に立った。その他、昨年の王者ヴィッセル神戸も2位に上がり、その後は3位の京都サンガF.C.から7位のFC町田ゼルビアまでが大混戦となっている。

 さらに、FIFAクラブ・ワールドカップに出場していた浦和レッズは2試合未消化分の試合があり、町田との勝点差はわずかに「3」。浦和も上位グループの一つと考えていいだろう。つまり、柏から浦和までの上位8チームにはまだ優勝の可能性が残っていると言っていい。

 先ほど、「鬼木、長谷部両監督が就任早々に結果を残している」と書いたが、上位8チームのうち新監督が率いているのは、鹿島、川崎のほかにリカルド・ロドリゲス監督率いる柏レイソルの3チームということになる(浦和のマチェイ・スコルジャ監督も今シーズン就任したばかりだが、以前にも浦和を率いていたのだから――不在中にかなりメンバーは変わってしまったが――新監督とは言えないだろう)。

 リカルド・ロドリゲス監督も、昨年までの柏とはまったく異なった印象のパスをつなぎながら、スペースを使って選手が湧き出してくるような非常に攻撃型のチームを作った。就任半年で自らが目指す戦術を落とし込むというのは容易なことではない。鬼木監督や長谷部監督を含む3人の監督の指導力は称賛に値するだろう。

(3)へ続く
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