■鹿島の反撃を「難しくした」のは…

 ロングボール狙いが功を奏して1点を先制した鹿島と、そうした相手の狙いをかいくぐって自分たちのストロングポイントであるパスをつなぐ攻撃で逆転してみせた川崎。そして、両監督の駆け引きもあって見ごたえのある一戦となった。

 また、前半のうちからピッチのあちこちで激しいバトルが展開され、小競り合いも多発する中、1点をリードされた鹿島の選手たちがエキサイトしすぎて冷静さを失ったことも、鹿島の反撃を難しくしたような気がする。鹿島はこのところ結果を出せずにいたことで、焦りもあったのだろう。一方の川崎は先制点を奪われたものの、冷静さを保って戦うことができた。

 鹿島の鬼木監督、川崎の長谷部監督。どちらも、就任からようやく半年が経過したところだが、すでにチームを掌握して新しい色を付けながら、チームの本来のストロングポイントを生かしたチームづくりを進め、結果も出している。

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