■教え子とともに進める柏のチーム作り

 2023・24年ともに17位と最後の最後まで残留争いに巻き込まれた柏は、2021・22年に浦和レッズを指揮し、6位・9位と1ケタ順位をキープしたロドリゲス監督を招聘。リカルドサッカーのベースをよく知る徳島ウォルティス時代の教え子・渡井理己、浦和時代の教え子・小泉佳穂らを補強。彼らが戦術浸透の助けになってくれるという期待は大きい。
 実際、指揮官は浦和時代も2022年に岩尾憲(徳島)と馬渡和彰(松本山雅)を手元に呼び、自身のサッカーの体現者として積極起用した。そうすればチーム作りのスピードアップできることを知っていたからだろう。それが必ずしも優勝という結果にはつながらなかったが、試合内容は着実に前進していった。
 今季の柏は上記2人のみならず、日本代表招集経験のある原川力や橋岡大暉、小島亨介、昨季鹿島で実績を積み上げた仲間隼斗ら能力ある選手を数多く集めており、それも前向きな効果をもたらしそうだ。少なくとも過去2年間のような残留争いを繰り返す事態にはならないはず。「今季はタイトルを獲る」と指揮官も17日の新体制発表会で宣言していたが、うまくいけば優勝争いも期待できそうだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4