■充実する2列目の構成は

 そこで、改めて今季の2列目陣容を見てみると、まず左サイド要員はサヴィオ、原口元気関根貴大松尾佑介本間至恩。松尾が目下、リハビリ中で開幕に間に合わないことを考えると、サヴィオと原口中心に考えていくことになりそうだ。
 右サイド要員は金子、前田直輝大久保智明、二田理央。ファジアーノ岡山からレンタルバックした早川隼平も中央との併用になるかもしれない。このうち大久保が右ひざ負傷で11月末段階で全治3か月と診断されているため、やはり開幕には間に合わない。スコルジャ監督は昨季終盤に前田や二田をピッチに送り出してはいたが、絶対的な位置づけではなかった。となれば、やはり右のファーストチョイスは金子になるのではないか。
 そしてトップ下だが、今のところは2024年チームMVPと評された渡邉凌磨が序列トップ。その下に中島翔哉や早川、安部裕葵がいる構図になっている。ただ、チーム最大の課題である得点力引き上げを図るために、サヴィオを真ん中で使うという選択肢もないわけではない。
 彼は柏レイソルでは左サイドでチャンスメーク中心の役割を担っていたが、あれだけのタレント力を限定的に使うのは物足りない。よりゴールに近い位置でプレーさせた方が相手に脅威を与えられるはず。その場合は渡邉をサイドに回す、トップに上げる、あるいはボランチ下げるといった工夫を凝らし、共存の道を模索していくことが肝要だ。

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