■谷口彰悟の欠場で3バックの構成は
ここまで森保一監督がW杯最終予選の4試合で用いたシステムは3-4-2-1。“攻撃的3バック”と呼ばれるシステムで、得点を量産してきた。今回の2連戦でも、このシステムで戦うはず。
まずGKは、鈴木彩艶。今季からセリエAを舞台とする鈴木は、ここまでのA代表を最後尾で守ってきた。今回も先発から外れる要素はなく、スターティングメンバーに名を連ねるだろう。
最終ラインは注目が集まる場所の一つ。ここまでの4試合は谷口彰悟、板倉滉、町田浩樹の3人で組んできたが、先述したように谷口は今回のメンバー発表後に負傷をして外れることとなった。追加召集されたのは、パリ五輪で活躍を見せた関根大輝で、橋岡大樹、瀬古歩夢、菅原由勢、高井幸大も含めてこの5人がピッチに立つ候補となる。
純粋なCBということになれば瀬古と高井が有力候補となり、SBでの出場が多い橋岡と菅原を起用する場合は、攻撃的な戦い方を選択することとなる。
その中で今回は、橋岡大樹が入るか。アジア2次予選の最後の2試合でも、森保一監督は3バックを採用。そのうちアウェイ・ミャンマー戦(6月6日)では右に橋岡大樹、中央に谷口彰悟、左に伊藤洋輝を並べていた。直後のホーム・シリア戦では右に冨安健洋、中央に板倉滉、左に町田浩樹という並びで、現在いる選手をこの起用法に当てははめるなら、左に町田浩樹、中央に板倉滉、右に橋岡大樹となるからだ。
13日の練習直後に取材対応した板倉滉は、谷口彰悟がいないことで選手が変わる中で「やるべきことは試合前にはっきりしておかないといけない」と説く。そして、自身が3バックの中央で起用される可能性についても「チームで3枚でやる時も真ん中でやるので、スムーズに対応できる」と自信を見せている。
また、その直前に取材に応じた瀬古歩夢は「3バックならどこでもできるのが(自分の)特徴」と言い切り、「自分はこういうチャンスをものにしないと生き残れない」と闘志を燃やしていただけに、橋岡ではなく瀬古の起用にも注目が集まるところ。
ただし、最終予選の初戦・中国戦で後半途中から高井幸大を用いたこと、また、プレミアリーグで活躍する菅原由勢も控えていることも考えれば、指揮官がどのように判断するか。