■気になる1トップ
上田綺世が外れた1トップを誰が務めるかは、チームの戦い方にも大きく影響する。今回、このポジションを務めることができるのは、小川航基、大橋祐紀、そして古橋亨梧だ。
この中で先発に最も近いのは小川か。186cmの身長を生かしたポストプレーと、森保ジャパンにおいて高い決定力を発揮しているストライカーだ。
小川はここまでの4試合すべてで途中出場。アウェイ・バーレーンでダメ押し弾を決めると、アウェイ・サウジアラビア戦では、気候面でもサポーターの圧においても苦しい状況で試合を決定づける得点を決めて見せた。この試合も、多くのサポーターが駆け付けた圧倒的なアウェイゲーム。その試合を前に、「(大観衆の中での強い)そういった相手こそ、自分の力が試される大一番。そういうところで力を発揮できるのが自分のストロングだと思うので、本当楽しみです」と意気込んでおり、その通りの結果を見せつけた。
それほどの胆力を持ち、また、2次予選・ミャンマー戦でも先発した小川であれば、上田が出場した場合と同じような戦い方も目指せるだけに、現時点でのファーストチョイスになるだろう。
その小川は、ジャカルタ市内での12日の取材対応で「こういうチャンスをしっかりと自分のものにしたい」と意気込んだうえで、2シャドウとの関係について「素晴らしいパフォーマンスができる選手がたくさん揃っている中で、しっかりと僕は前線で体を張ってキープして、そういった選手に前向きでいい形でプレーさせてあげるのが大事。僕自身、得点を取るだけじゃなくて、そういうところもやっていければ」とイメージを膨らませていた。
ただし、古橋亨梧と大橋祐紀の起用法も気になるところ。森保監督は古橋について、「代表召集はなかなか最近できていませんが、彼のプレーは常に行ける限りスタッフがセルティックの試合を現地で観て、毎試合、映像を通して確認はしてきている」と話している。
そのうえで、「彼の特徴はゴール前でピンポイントで、合わせてゴールを奪いきる、仕留めることができる」と評価しており、今回、出場機会を得た場合にその「結果」で応えられるか。
その古橋はジャカルタ市内の練習場で「もしプレーするチャンスがあるのなら、代表で森保さんがやるサッカーをやりながら、自分の良さを出せれば」と意気込む。そして、「よりボールを引き出したり周りを生かしたりすることは意識している」と自身の成長を言葉にして、新しい姿を見せるつもりだ。
今回のサッカー日本代表のアウェイ2連戦は、DAZNで無料配信される。その初戦は、日本時間の15日21時にキックオフとなる。