■J1昇格プレーオフ出場争いは混とん
後半開始とともに、森山佳郎監督が動く。オナイウを下げて中島を送り出す。中島は2トップの一角に入り、郷家が右MFにスライドした。それでも、試合の流れが大きく変わることはない。右SB奥山が数的不利に立たされる局面があり、クロスを供給されて危ないシーンも作られた。
戦況が好転しないなかで、森山監督は61分に2枚替えを行なう。菅原と相良が退き、エロンと有田が登場する。エロンが最前線に入り、2列目は右に郷家、左に有田の並びとなった。
攻撃のギアを上げていくはずだったが、仙台をアクシデントが襲う。有田が太ももの裏を痛め、出場からわずか5分で交代を強いられてしまうのである。代わってMF松下佳貴が右MFで起用され、中島が左MFに立つ。前線は郷家とエロンとなった。
決定機と呼べるシーンを作り出せないまま、刻々と時間が過ぎていく。88分にはCB菅田真啓が前線へ上がるものの、流れが途切れたところでDFラインへ戻る。パワープレーを仕掛けることはなかった。
アディショナルタイムに突入した90+3分、MF松井蓮之のパスをゴール正面で受けた郷家が、エロンとのパス交換から右足を振り抜く。鋭い一撃がゴールを襲うが、相手GKの好守に阻まれた。
試合はスコアレスドローに終わり、仙台は勝点1に止まった。5位のファジアーノ岡山とは勝点3差、6位のレノファ山口FCとは4差、7位のジェフユナイテッド千葉、8位のいわきFCとは5差である。その後方からは、MF土居聖真の加入を起爆剤に勝点獲得のペースを上げているモンテディオ山形が迫ってきた。J1昇格プレーオフ圏を巡る争いは、まだまだ先が見えない。