■日本のACLでの盛り返し

 かつて、JリーグクラブにとってACLは負担ばかりが大きい大会だった。

 Jリーグ開幕前にグループステージ初戦が行われることが多く、日本のクラブがコンディションを上げる前の序盤戦で取りこぼすことも多かった(韓国や中国のクラブより日本のクラブの方がコンディションを上げるのに時間をかける)。あるいは、韓国や中国のリーグがACLのために日程を調整してくれるのに対して、Jリーグクラブは過密日程で戦わなければならなかった。

 だが、最近はJリーグもACL出場クラブの試合を金曜日に行うなどの支援をし、財政的なサポートもするので、日本のクラブはACLで力を発揮できるようになってきた。

 その結果、最近の10年間を見れば、Jリーグ勢として浦和レッズ(2回)と鹿島アントラーズが優勝。ライバルの韓国や資金力豊富な中国やサウジアラビアのクラブをおさえて、過去10大会で最多の3回優勝しているのだ。

 しかし、ACLは今シーズンから中東クラブに有利な秋春制に変更になった。また、来シーズンからACLは大会形式が大きく変更されるが、準々決勝以降はサウジアラビアで集中開催が決まったため、さらに中東(とくにサウジアラビア)有利の大会となっていく。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4