■フル代表につながるか
森山佳郎監督がFW5人を登録しようという決断をしたのは、この年代にそれだけ有力なFW候補がいたからだ。
いわゆるストライカー・タイプ、点取り屋がこれだけ揃ったのは過去にはなかったことだ。
森保一監督率いる日本代表(フル代表)は、9月の遠征でドイツ相手に4ゴールを奪って完勝するなど、複数得点での連勝を6試合にまで伸ばしており、その攻撃力の高さをアピールしている。
とくに「2列目」には伊東純也や久保建英、堂安律、南野拓実、三笘薫といった各国リーグのトップクラブに所属し、ヨーロッパのカップ戦でも活躍している選手が揃っている。さらに、MFとしては鎌田大地や守田英正も攻撃陣にパスを供給できるし、リバプール移籍後の遠藤航はボール奪取してから前線にボールを付けて攻撃のきっかけを作る動きが非常にスムーズになっている。
ただ、攻撃的ポジションでは、センターFWだけが人材不足。浅野拓磨や古橋亨梧、上田綺世といったFW候補は何人かいるが、“決め手”となる選手はいない状態だ。
だからこそ、現在のU-17世代にいる何人かのCFタイプの選手のうち、1人でもいいから国際試合でも通用するまでに育っていってくれれば、日本代表はさらに強くなるはずなのだ。