先週末、千葉県で2つの魅力的なゲームが繰り広げられた。持ち味は異なり、国内トップリーグでもない。だが、その両方ともが、ベテランのサッカージャーナリスト・後藤健生をうならせた。
■千葉の復活
J2リーグではFC町田ゼルビアが、守備力を背景にした手堅いサッカーを武器に首位を独走している。その町田を追うのは清水エスパルスやジュビロ磐田、それに東京ヴェルディだ。
清水も東京Vも「オリジナル10」の一員であり、磐田もJリーグ開幕直後に加盟して、かつてはJリーグを代表する強豪だった過去がある。どうやら、今シーズンのJ1昇格レースは、町田以外は伝統のあるクラブが主役のようだ。もう一つの名門、ジェフユナイテッド千葉がそこに加わってもおかしくはない。
いや、清水や磐田、東京Vが足踏みしている現状を見ると、千葉がさらに順位を上げて自動昇格の2位も見えてくるのかもしれない。J2では、手堅さで結果だけを追求する“保守的な”サッカーの町田がいずれ優勝を決めるのだろうが、それとは対極的な、アグレッシブな千葉のサッカーには大きな魅力を感じる。
いずれにしても、久しぶりにフクアリを訪れた僕は、千葉のサッカーにただただビックリさせられたのである。