■横浜FM監督が吐露した本音
8月19日の第24節で後半アディショナルタイムに渡辺皓太がミドルシュートを決めてFC東京に競り勝った試合後の記者会見で、横浜FMのケヴィン・マスカット監督が今シーズンのJリーグのそうした変化について語った。
「今シーズンのJリーグでは、アグレッシブにプレスをかけてくるチームが多い。昨年は2、3チームだけだったが、今シーズンは半分以上のチームがそうした戦いを挑んでくる。横浜FMは自分たちでボールをコントロールしようとしているし、ボールなしの動きも含めて緻密に対応しようとしている。とてもチャレンジングなシーズンだ」
そして、「(横浜FMは)昨シーズンのようにうまく行っていないように思われているようだが……」とも付け加えた。
横浜FMが昨年までのように超攻撃的スタイルで相手を圧倒できないのは、横浜FMのパフォーマンスが落ちたのではなく、対戦相手の守備力が当たったのだというわけだ。
たしかに、神戸や名古屋だけでなく、鹿島アントラーズは岩政大樹監督の下で守備組織が構築され、鈴木優磨を中心とした前線の個の力を生かして戦っているし、マチェイ・スコルジャ監督が就任した浦和レッズも、昨シーズンまでに比べて、好不調の波が小さくなり、ACL決勝でアル・ヒラル(サウジアラビア)に対して守備を徹底してカウンターで得点して勝利した試合に象徴されるように非常に勝負強いチームに変身した。