今シーズンのJ1も、最終節を残すだけとなった。優勝は、現在首位に立つ横浜F・マリノスと、勝点2差で追う川崎フロンターレに絞られている。3連覇を狙う川崎は、逆転優勝することが可能なのか。今季の川崎の優勝を予想していたサッカージャーナリスト・後藤健生が、その可能性を探る。
■逆転優勝は厳しいか
さて、こうして「逆転優勝」の希望を最終節につないだ川崎だが、優勝への道のりは非常に険しいと言わざるを得ない。勝点差は2ポイントだが、得失点差では横浜が大きく上回っているため、川崎が優勝できるのは、最終節で川崎が勝利したうえで、横浜が敗れるケースのみなのだ。
12月5日の川崎の最終節の対戦相手はFC東京。そして、横浜FMはヴィッセル神戸との対戦となる。シーズンの終盤にきて、川崎との対戦に続いて横浜FMと戦う神戸が優勝の鍵を握ることになった。
そして、神戸は川崎と一時的には互角の攻め合いを展開して見せた。現在の神戸には、横浜FMを破ってもおかしくはないだけのチーム力はあるように感じられる。第33節の浦和戦で横浜FMの攻撃力は復活しているが、神戸が横浜FMの前に立ちはだかる可能性も感じられる。
リーグ戦では長い間残留争いの渦中にいた神戸だったが、このところすっかり復調。川崎戦の前には5連勝も記録して、順位も10位まで上げてきていた(川崎に敗れて順位は12位に落とす)。