■南野はトップ下の2番手か
9月23日のアメリカ戦、27日にはエクアドル戦が行なわれたサッカー日本代表のドイツ遠征。今回は4-3-3ではなく4-2-3-1が採用され、ダブルボランチでは遠藤航と守田英正に確定の印がつく。ボランチにはあと2枚必要だが、エクアドル戦に先発した柴崎岳と田中碧は評価を上げるには至っていない。
原口元気も候補にあげられる。しかし、彼はアメリカ戦の終盤に右ウイングバックで起用された。ボランチではプレーしていない。
今回は出場機会のなかった旗手怜央も、4-2-3-1ならボランチになるだろう。ピッチに立っていないだけに評価が難しいが、エクアドル戦に先発したふたりがインパクトに欠けただけに、旗手を見ておきたかった。いずれにしても、4-2-3-1へ変更されたことで、遠藤と守田に次ぐ3人目、4人目が混とんとしている。
2列目は右サイドで伊東純也と堂安律、トップ下で鎌田大地と南野拓実、左サイドで三笘薫と久保建英だろうか。久保は右サイドかトップ下に適性があるものの、鎌田との同時起用ではポジションを入れ替えたりもする。窮屈さはないだろう。
今回の2試合からトップ下を判断すれば、間違いなく鎌田になる。あくまでも所属クラブでのプレーが判断材料になっていくが、南野がベンチスタートになることも驚きではなく、強引に左サイドにハメなくてもいい。
三笘と久保を左サイドとした場合、どちらを先発で起用するべきか。三笘はジョーカーで使いたい。多少なりとも展開がオープンになり、かつ相手が疲弊する後半途中からピッチに立つことで、彼の突破力が決定的なシーンに結びつく可能性が高いと考える。
エクアドル戦で左サイドを担った相馬勇紀は、限られた時間のなかでシュートにつながるクロスを供給した。パフォーマンスは悪くなかったが、左サイド想定で3人は多いのだろう。
FWは前田大然の生かしかたが見えた。アメリカ戦の前半のように守備のスイッチを入れ、カウンターで背後を突く彼のプレーは、ドイツ戦のゲームプランに当てはめられる。
前田とともにセルティックでプレーする古橋は、エクアドル戦で前半だけの出場に終わった。チームとして攻め手を見つけられず、彼の特徴が生かされなかった。代表でも戦力になるはずだが、タイミングや運になかなか恵まれない。
その古橋に代わって、エクアドル戦の後半から出場したのが上田綺世だ。こちらは前線で起点になりながら、フィニッシュに絡んでいった。ゴールを奪えなかったものの、起用法に目途は立ったのではないだろうか。