■4-3-3はもう使わないのか?

 GKが3人【権田修一シュミット・ダニエル川島永嗣谷晃生】、DFが9人【吉田麻也冨安健洋長友佑都酒井宏樹中山雄太伊藤洋輝谷口彰悟山根視来、復帰ができれば板倉滉】、MFが10人【遠藤航、守田英正、鎌田大地、久保建英、三笘薫、堂安律、南野拓実、田中碧、旗手怜央・柴崎岳・原口元気のうちから2人】とすると、FWは4人で26人になる。前田、古橋、上田を選ぶと、あとひとりになる。

 今回は招集されなかった大迫勇也か、アメリカ戦で後半からピッチに立った町野修斗か。それとも、浅野拓磨か。大迫は計算できる。町野はアピールには物足りなかった。浅野はプレースタイルから判断すると、前田と古橋との争いになるだろう。3人が揃って選ばれるとは考えにくい。DFを8人にすれば、ふたり選ぶことはできるが……。

 ところで、6月までの主戦術だった4-3-3はどうするのだろう。今回の2試合はいずれも4-2-3-1でスタートし、終盤に3バックへ変更したが、4-3-3はもう使わないのだろうか。

 4-3-3を最初に取り入れた昨年10月も、ほぼぶっつけ本番だった。それから選手をほぼ固定して、成熟度を高めていった。すでにオートマティズムは出来上がっていると考えられるが、6月を最後にいきなりW杯で使うのはリスクがある。

 ともあれ、W杯で4-3-3を使うならコスタリカ戦だ。相手はカウンタースタイルで、ボールを握ることにこだわらない。4-3-3でボールを保持する戦いを選べる。

 ポイントは左ウイングに誰を置くか。最終予選のように南野を置くなら、左SBが攻撃参加をすることで内側へ押し出す必要がある。

 4-3-3で交代のカードに加えたいのは、今回は出場機会のなかった旗手だ。インサイドハーフでの起用が想定されるが、前田(あるいは古橋)がCFに入るなら、左ウイングで使ってみるのも面白い。所属クラブで培った連携を生かしながら、左サイドからの崩しを担うのだ。

 セルティックでは価値ある経験を積んでいる。4-2-3-1のボランチを含めて、旗手の起用法は探っていくべきである。複数のポジションに対応できるポリバレントさを考慮しても、短期決戦ではキーマンになり得る存在だからだ。

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