■湘南は相手の嫌がる展開を続けることができなかった

 しかし、この日の湘南は相手の嫌がる展開を続けることができなかった。マリノスはエドゥアルド岩田智輝の両センターバックがボールホルダーに対して積極的に寄せ、逆サイドを守る小池龍太が谷と石原の切り替えスピードと同じ速さで対応。湘南の攻撃は同サイドで縦パスを使いながらクロスや仕掛けまで進むか、中央を経由するか、というものになったが、その間に整ってしまうマリノスの守備を崩す術がない、という試合展開になっていった。

 横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ(20220907)撮影/原壮史

 コーナーキックやエリア外からのシュートという形でゴールに迫りたい湘南だったが、肝心の攻守の切り替えで勝れなくなると、谷からのロングボールが収め役不在のままマリノスに渡ることが増えたり、両サイドバックだけでなくエドゥアルドと岩田も攻撃に顔を出すマリノスに対してプレスが効かなくなってしまったり、とどんどん受け身の展開に。

 それでも、帰陣の速さやボールへの食らいつき、という守備での奮闘によってスコアレスの時間を続けていたが、56分に舘幸希のミスから先制を奪われてしまうと遂にトーンダウン。攻撃の選手が次々に投入されたものの反撃の機会をなかなか作れず、逆に追加点を奪われて万事休す。3-0というマリノスの完勝に終わった。

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