■「らしさ」のなかった2得点

 一方、FC東京にとっては、8月最後の第27節、6ゴールを奪った柏レイソル戦からちょうど1週間という良い状態で迎えたゲームだった。1週間のインターバルで、その間、横浜FM対策もしっかりできていたようで、横浜FMに攻め込まれる場面でもフィニッシュの一つ前の段階でパスをカットすることに成功。対戦相手の分析をピッチ上でしっかりと落とし込めていたようだった。

 そんな中でも、前半の終了間際に横浜FMは連続得点した。1点目は永戸勝也が蹴ったCKがFC東京のDFの頭に当たって角度が変わったボールを岩田智輝が決めたもの。2点目は、左サイドから持ち込んだ西村拓真のクロスが長友佑都の股を抜けてコースが変わったボールを仲川が押し込んだもの。

 ある意味ではラッキーな(よく守っていたFC東京にとってはアンラッキーな)得点でもあった。同時に、苦しい内容の試合で2点を取り切ったあたりはさすがに優勝争いをしているチームらしいとも言えた。

 だが、「横浜FMらしい」得点ではなかった。

(3)へ続く
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