■実績は全北が上回るが…
もっとも、全北はACLで優勝2回、準優勝1回を誇る韓国を代表する強豪クラブであり、今シーズンも現在首位の蔚山を勝点9差で追っている。一方の神戸は、25試合を終えて16位。J1残留を懸けて戦っており、主力にも故障者が相次ぐ苦しい戦いとなっている。
過去の実績やチーム状態を考えれば、全北が神戸相手に勝利したことに驚きはないはずだ。
しかし、試合内容を見ればけっして神戸に勝機がなかったわけではなかったし、「なぜ、この程度の相手に負けたのか」というのが正直な感想だった。
というのは、4日前に行われたラウンド16の戦で神戸は現在J1リーグで首位を走っている横浜F・マリノスを相手に互角に渡り合って、素晴らしい内容のサッカーで3対2で勝利していたからであり、一方、同じ日に浦和駒場スタジアムで行われた韓国勢同士のラウンド16で、全北は守りを固める大邱FCを攻めあぐねて、延長戦の追加タイムに決勝点を決めてようやく勝ち上がってきたからだ。