ACL東地区は準々決勝までが行われ、ベスト4が出そろった。日本からは浦和レッズが勝ち残っているが、ここまでの戦いぶりにはアジアサッカーの構図が浮かび上がってくる。また、頂点までの道のりも含めて、サッカージャーナリスト・後藤健生がアジアを考察する。
■準々決勝で敗れた神戸
埼玉県のさいたまスタジアムなどで行われているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)東地区の決勝トーナメント(ラウンド16~準決勝)では、地元の浦和レッズと韓国の全北現代(チョンブクヒョンデ)モータースが8月25日の準決勝に進出。東地区の決勝戦といってもいい試合だ。大いに注目したい。
8月22日に行われた準決勝で、全北は延長戦の末にヴィッセル神戸に逆転勝ちして決勝に駒を進めた。
前半は神戸がコントロールして試合が進んだ。ラウンド16の横浜F・マリノス戦で大車輪の活躍をした飯野七聖や大迫勇也、武藤嘉紀は欠場したものの(そして、アンドレス・イニエスタもベンチ外)、経験の浅い選手も含めて各ポジションで全北の選手との競り合いに負けることもなく、ポゼッションで上回り、前半だけで7本ものシュートを放ったのだ。
しかも、全北は前半のうちに攻撃を組み立てるキム・ボギョンが故障で交代してしまった。
しかし、シュートの正確性を欠いたこともあって、神戸は全北の堅守を崩せないままハーフタイムを迎えてしまった。