■かなりの高温の状況での試合開催

 もっとも、第1試合は猛暑の中の戦いだったので、走り切れなかったり、あるいは判断が遅れたりすることはある意味でしかたのないことだったかもしれない。

 気象台の発表によればこの日の前橋の最高気温は36・5度だったが、公式記録では16時の試合開始時の気温は37・1度(湿度55%)。記者席で手元の温度計で測った気温は37・2度だった。

 日本クラブユース選手権大会は2011年の第35回大会から前橋市およびその周辺の会場を使って開催されている。

 2015年大会までは横浜市のニッパツ三ツ沢球技場および三ツ沢陸上競技場、2016年から2019年までは東京の味の素フィールド西が丘を使って準決勝と決勝が行われていたが、2020年以降はグループステージから決勝まですべて前橋市で行われている。

 32チームが参加して、4チームずつ8組のグループステージとラウンド16からのノックアウトステージの全63試合というワールドカップ並みの試合数を前橋市を中心としたコンパクトな地域で開催するのだから、地方都市のサッカー関係者にとっては非常に大きな負担がかかることだろう。

 ただ、真夏の北関東は猛暑に見舞われることが多いし、また、今年の準決勝のように雷雨も多い。

 37度を超えるコンディションで試合をすることは、やはり尋常なことではない。

 グループステージの2戦目と3戦目の間に休養日があり、またラウンド16以降は一日置きという日程なので、ほとんど毎日試合が行われる全国高校総合体育大会よりはマシだとしても、やはり高いレベルの試合を行えるコンディションではない。

 実は、2020年度は新型コロナウイルス感染症の流行のために各種大会の日程が中止や変更となり、第44回大会は12月25日に開幕して30日に決勝という日程で行われた。

 北関東の群馬県は「空っ風」で有名な地域で12月にはかなりの寒さに見舞われる。しかし、冬の関東平野は基本的に晴天が続き、真夏の猛暑の中よりもサッカーをプレーするにふさわしい時期と言うことができる。

 もちろん、他の大会のスケジュールとの関連もあるので開催時期を変更するのは容易いことではないのかもしれないが、やはり本来ならこの大会も冬場に行うべきなのではないだろうか。同じ第2種(18歳以下)のうち、高体連傘下の高校チームによる全国高校サッカー選手権は12月末から1月にかけて開かれるのだから、クラブユースも冬に開かれるのが理想だろう。

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