■誰が出ても戦力が落ちないチーム
現在の横浜FMは1人のエースに頼るチームではない。2019年優勝の時にはトップ下のマルコス・ジュニオールが絶対的な選手だったが、今の横浜FMにはそういった存在はいない。「誰が出ても同じように戦える」というのはあらゆるチームの目標であろうが、それを実現するのは簡単なことではない。しかし、横浜FMは、実際に誰が出ても戦力が落ちることがないチームになったと言っていいだろう。
そのことは、得点ランキング上位に3人の選手が名を連ねていることを見れば明らかだ。
第19節終了時点で、西村、レオ・セアラ、アンデルソン・ロペスの3人がそれぞれ7ゴールずつを決めて4位タイで並んでいるおり、さらに18位タイには各4ゴールの水沼宏太と仲川輝人が入っている。
シーズン開幕当初の3月、4月には得点力に翳りが出て勝点が伸びない時期があったが、横浜FMの攻撃面での完成度は当時と比べれば大きく上がっている。3月、4月当時のような低迷の時期が再び訪れることはないだろう。