現在、J1首位に立つのは横浜F・マリノスだ。先週末にも清水エスパルスから5ゴールを奪って、勝点を伸ばした。2019年のJ1王者は、そのまま3シーズンぶりのタイトル奪還を果たすことになるのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■メリハリの効いている攻撃
清水戦で5ゴールを奪って大勝した横浜F・マリノス。第18節の柏レイソル戦(6月25日)に続いての大量得点での勝利。第14節(5月21日)でアビスパ福岡に敗れて以来、リーグ戦はこれで5連勝となった。そして、19試合を終えた時点で2位の鹿島アントラーズとは勝点3、3位の川崎フロンターレとは勝点6の差をつけて首位に立つことになった。
柏戦、清水エスパルス戦での大量点もあって、19試合終了時で得点数は41。1試合平均で2を上回っている。リーグ3連覇を狙っている川崎がこのところ決定力不足に苦しんでいる現在、攻撃力だけに限ってみれば、横浜FMが圧倒的に優位に立っていることは間違いない。
素晴らしいのは攻撃の強度にメリハリがあるところだ。
清水戦で「点が欲しい時間帯」にきっちり点が取れたのと同じく、4ゴールを奪った柏戦でも前半の17分、19分、28分に連続して3ゴールを奪ったように、集中力が高く、メリハリの効いた試合運びができているのも横浜FMの強さだ。そして、もちろん、清水戦で見せたように非常に美しく、力強い点の取り方をしていることも、おおいに評価すべきであろう。