日本代表の6月シリーズが終了した。4試合を戦い、2勝2敗。星勘定は五分だが、その中には課題や収穫など、たくさんの要素が詰まっていた。11月のワールドカップに向けて、この4試合をどう活かしていくのか。ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。
■攻撃陣はユニット単位で交代を
――ワールドカップでの攻撃陣のやり繰りは、どうしたらいいでしょうか。
大住「絶対的な存在はいないにせよ、選手はそろっているわけだから、FWを第1セットや第2セットとユニットにして、試合ごとに入れ替えてもいいわけだよ。大迫勇也がいるとして、伊東純也、南野拓実とで第1セットを組む。第2セットは堂安律、古橋亨梧、三笘薫というユニット。そうすれば、第1戦は大迫たち、第2戦は古橋たちでやればいい」
後藤「5人交代制なら、FWの3人を全員交代させることになるでしょうからね。普通に考えても、90分間同じメンバーでやらせるはずはない。やはり問題は、最終ラインと中盤をどうやり繰りするか。選手の回し方を失敗したら、ひどい目に遭う。ギャンブルだよ」
大住「インサイドハーフの人材は、もうちょっといないといけないかもしれないね」
後藤「やはりベストなのは、守田英正と田中碧でしょ。今回シリーズを見て、原口元気もかなり使えるということは分かった」
大住「原口は状況次第で、すごく使えると思うんだよね。最後の30分でもいいし。あとは柴崎岳かな」
後藤「柴崎は最後の手段じゃないかな。現時点では中盤は遠藤、守田、田中の3人に板倉と原口を加えた5人で使いまわすイメージじゃないかな」