【日本代表考察】「絶対的な選手は吉田麻也と遠藤航の2人だけ」「非常に重要なカードになる板倉滉」【6月シリーズ総括の激論】(6)の画像
ブラジルにもひるまず立ち向かった板倉滉 撮影/中地拓也

 日本代表の6月シリーズが終了した。4試合を戦い、2勝2敗。星勘定は五分だが、その中には課題や収穫など、たくさんの要素が詰まっていた。11月のワールドカップに向けて、この4試合をどう活かしていくのか。ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。

東京五輪の蹉跌

――ワールドカップでも森保一監督なら、うまく選手の気持ちをマネジメントできるのではないでしょうか。

大住「森保監督にはチームをしっかり戦わせる力はあると思うけど、ちょっと徹しきれないところがあるんだよね。自分のことを非情な人間だと言うんだけどね」

後藤「最終予選のベトナム戦で、強く感じたね。今まで貢献してきた選手を使ってあげなきゃ、というのがあの試合だった」

大住「それがちょっと心配だよね」

後藤「東京オリンピックの第3戦をどうするのかで、大住さんとは大きく意見が食い違ったけど、ラウンド16で4試合目までを戦うことを考えると、メンバーを変えないといけないわけだよね。今回のチュニジア戦も遠藤航がやっぱり疲れていた。実際に4試合目でああいう試合をしてしまったということは、どこかでメンバーを変えながら戦う必要がある。それを含めて、森保監督がどこまでできるか」

大住「ブラジル大会の時の西野朗監督は、グループステージ最終戦で割り切ったからね。東京オリンピックでの森保監督は、すでに2勝していたのに、まだ勝ち抜けは決まっていないからと真面目に考えて、全力でやるんだという決断をして…」

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