■空回りした久保と堂安
――久保建英はどうでしょう。
後藤「ダメだったね。ほとんど何もできなかった」
大住「チュニジア戦では6人交代したでしょ。前線は全員代えたんだよ。ワールドカップでも5人交代できるから、攻撃陣が入れ替わるような交代策が、かなり出てくると思うんだよね。だけど、それがうまくまとまった試しがない。個々の選手が、負けているからオレが決めてやる、という意気込みだけでやっている。チュニジア戦の堂安律と久保が、まさにそうだった。とにかくゴリゴリ、自分で自分で、というプレーで、全然サッカーになっていなかった」
後藤「それでも個人で抜け出す技術を発揮してほしいから、久保を呼んでいるんだと思う。それができないなら要らない」
大住「チュニジア戦を見て考えたのは、3人のFWを代えるなら、アイスホッケーの第1フォワード、第2フォワードのように、コンビネーションのできた選手たちを送り出さないと(編注:アイスホッケーは守備力のある選手たち、攻撃力のある選手たちなど、選手たちの特徴に合わせて連係した「セット」をつくって、試合中にGK以外まるごと頻繁に交代させる)。個の力で流れを変えちゃうような選手はいないわけだから。第2セット的な選手たちの準備をしないといけないんじゃないかなと思った」