■初招集の23歳がカギに

 フォーメーションは3-4-2-1だろう。これは森保監督がサンフレッチェ広島時代に愛用していた配置であり、代表監督になってからも試していることから予想した。

 続いてスターティングメンバー。GKは権田修一だ。

 3バックは右から冨安健洋吉田麻也伊藤洋輝。今回唯一の初招集となった伊藤は所属クラブのシュトゥットガルトで、何度か3バックとしてプレー。森保監督が「守備が屈強で相手を止めつつ、攻撃ではチームの起点となる」と評価したように、攻守においてブンデスリーガの舞台で躍動してきた。

 加えて左利きというのも大きな武器だ。選出されたCBのなかでレフティーは伊藤のみ。クラブでやっているように、代表でも、左CBの位置から正確なパスを繰り出してビルドアップに貢献できるかどうかがカギとなる。

 CHには、その伊藤の同僚である遠藤航田中碧だ。ブンデスリーガで2シーズン連続のデュエル王となった遠藤は、今や日本に欠かせない存在。田中も初の海外挑戦ながら出場機会を得ており、変わらず代表の軸として活躍してくれるだろう。

 とは言えこのポジションには守田英正柴崎岳なども選ばれており、出場する選手によって大きく色を変えることができる。

 続いてWBだが、右に山根視来、左に長友佑都だ。前者は川崎フロンターレにてJ1リーグ全試合フル出場中、後者も35歳ながら激しい上下動を繰り返してスタメン出場を続けている。

 2シャドーには南野拓実鎌田大地が入るだろう。南野は代表にて3トップの左で出場するときに内側へ絞っているように、本来はハーフスペースでのプレーを得意とする選手。代表復帰となった鎌田もフランクフルトではシャドーとして躍動しており、先日はクラブ初のヨーロッパリーグ(EL)優勝に大きく貢献した。2人の化学反応に期待したい。

 そしてCFは上田綺世。「コンディションが100%ではない」という理由で招集外となった大迫勇也の代役を務めることとなる。今季はここまでJ1リーグ13試合8ゴールと、得点ランキング首位に立って圧倒的な決定力を示している上に、強靭なフィジカルや繊細なトラップ技術を兼備。大迫のようにポストプレーも得意であるため、森保監督は最前線にこの23歳を置くと予想した。

 果たして、6月シリーズにて3バックのオプションは採用されるのだろうか。そしてそのときの配置とスタメンはどうなるのか。4-3-3以外の新たな日本代表の姿が見れることを楽しみにしたい。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2