■町田のポポヴィッチ監督が「異例」のシステム変更
5月14、15日に開催されるJ2リーグ第16節で、もっとも注目を集めるのはFC町田ゼルビア対アルビレックス新潟の一戦だろう。
チームの状態は対照的だ。
ホームの町田は、4月3日の8節から8試合連続で勝利から遠ざかっている。内訳は4分4敗だ。通算成績は5勝5分5敗の五分となり、一時は2位だった順位は10位まで後退している。
水戸ホーリーホックのホームに乗り込んだ前節は、システムを4-4-2から3-4-2-1へ変更した。12節の横浜FC戦で、5バックのような立ち位置で守備をしたことはあったが、スタートからシステムを変えたのは初めてだった。
ランコ・ポポヴィッチ監督は、先発も入れ替えた。
GKにポープ・ウィリアムを指名した。前節のレノファ山口FC戦の後半から起用した27歳を、水戸戦ではスタメンに選んだのだ。
3バックの右CBには、岡野洵を起用。ジェフユナイテッド千葉から完全移籍出加入した24歳が、出場3試合目で初めてスタメンに名を連ねた。
青森山田から加入した期待の高卒ルーキーも、スタートからピッチに立っている。松木玖生とともに高校三冠を達成した宇野禅斗が、佐野海舟と並んでセントラルMFを担ったのだ。
町田のセントラルMFと言えば、佐野と高江麗央が“超鉄板”である。ポポヴィッチ監督は20年の監督就任からこの2人を重用し、今シーズンも14試合連続でコンビを組ませてきた。
連戦でもメンバーをほぼいじらないのが、ポポヴィッチ監督のマネジメントである。システムとメンバーに同時に手を加えた水戸戦は、異例と言ってもいい。勝てていない流れを、何としても止めたかったのだろう。