■仙台はＦＷの絶対数不足が懸念される
対する仙台は、主砲が離脱中だ。６節まで４得点をあげていたＦＷ中山仁斗が、左足の負傷でおよそ２か月半の離脱を強いられている。ＦＷでは赤崎秀平が両者合意で契約解除となり、フェリペ・カルドーゾも５試合連続でメンバー外が続いている。過去２試合は富樫敬真と皆川佑介が先発し、控えにＦＷ登録の選手がいない状況だ。
富樫は８節のヴァンフォーレ甲府戦で、シーズン初得点を含む２ゴールを記録した。９節のレノファ山口ＦＣ戦でも、決勝点となるチームの２点目をマークした。
昨シーズンのリーグ戦で無得点に終わっていた皆川は、８節に２０年８月以来となるリーグ戦での得点を記録した。彼ら２トップは奮闘しているが、これ以上ケガ人が出ると緊急事態だ。
中盤では２列目右サイドで３得点をあげている遠藤康が、８節からメンバー外となっているのは気がかりだ。ボランチの富田晋伍も右ひざの負傷で全治３か月前後の診断を受けており、同じボランチでは松下佳貴がプレシーズンの負傷で戦線離脱している。
その一方で、新外国人レアンドロ・デサバトが９節の後半途中から合流後初出場を果たした。１９年と２０年にセレッソ大阪でプレーしたアルゼンチン人ボランチの加入は、原崎政人監督にとって心強いだろう。
さらにＣ大阪から今月６日に育成型期限付き移籍で獲得した中島元彦も、直後の９節でいきなりダブルボランチの一角を担っている。主将の梁勇基、フォギーニョ、複数ポジションをこなす加藤千尋らを含めて、ボランチの選択肢は十分と言える。
横浜ＦＣ戦はＣＢキム・テヒョンを欠く。７節にＪリーグデビューを飾ったこの韓国人ＣＢは、前節の山口戦で退場処分を受けた。横浜ＦＣ戦ではゲームキャプテンの平岡康裕と若狭大志が、最終ライン中央を形成するだろう。相手１トップの小川とのバトルは、試合の行方を左右するものになる。
ここまで５勝２分２敗で勝点１７の仙台は、横浜ＦＣを勝点６差で追いかける。勝てば勝点３差となり、負ければ勝点９差に開く一戦は、Ｊ１昇格争いを左右する６ポイントマッチだ。どちらにとっても勝点３がほしい上位対決は、１７日１４時、ニッパツ三ツ沢球技場でキックオフされる。
