■レストランで倒れた日本人女性

 大会が開かれたチェンマイは、タイ北部にある古都で、海抜300メートルということもあって気候が穏やかで、城壁に囲まれた美しい都市です。巨大都市バンコクに比べるとすべてが小ぢんまりしていて、交通渋滞もほとんどなく快適な滞在でした。そして、そのチェンマイ郊外のホテルに泊まって、毎日、ホテル前にいるトゥクトゥクに乗って、風に吹かれながら一面の田んぼの中をスタジアムまで往復するという非常に気持ちの良い10日間でした。

 そんなある日、いつものようにスタジアムから帰って来て、ホテルのレストランで食事をしていたのです。すると、近くのテーブルで食事をしていた日本人女性2人組が立ち上がったと思ったら、その1人が突然意識を失って倒れてしまったのです。もう1人の女性が介抱しており、レストランの従業員も駆け寄ってきました。

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