Jリーグが開幕して他のクラブがリーグ戦を2節しか消化していない時点で、横浜FMと神戸、そして同じようにACLに参加する川崎フロンターレと浦和レッズはこの日が4試合目。いわば「連戦」の疲労が重なるなか、なぜこのような好ゲームが生まれたのだろうか。
■懸念された横浜FMの陣容
この試合に向け、大きな懸念は横浜FMにあった。3日前、2月27日に行われた柏レイソル戦でDF畠中槙之輔とMF岩田智輝が退場処分を受け、この試合は出場停止。連戦のなか故障者も多く、チーム編成が苦しいのではないかと予想されたのだ。
実際、発表された横浜FMのメンバーは、直前の柏戦から8人が変わり、まるで「ターンオーバー」してルヴァンカップの予選リーグに臨むチームのようだった。柏戦に続く先発はGK高丘陽平、DFエドゥアルド、FWアンデルソン・ロペスの3人だけ、DFラインは、右から松原健、實藤友紀、エドゥアルド、小池裕太が並び、ボランチに藤田譲瑠チマと山根陸の若いコンビ、そして前線には、右から宮市亮、西村拓磨、アンデルソン・ロペス、そして仲川輝人。このうち、實藤、山根、宮市の3人は今季初出場。小池裕、藤田、西村の3人は今季初先発だった。