試合間隔の短い連戦で、顔ぶれもがらりと変わっている。昨季上位同士の対戦ながら、開始前は疑問符も浮かんだ横浜F・マリノスとヴィッセル神戸の対戦だったが、ふたを開ければ希有なほどの好ゲームとなった。これほどまでの素晴らしい試合となった理由を、サッカージャーナリスト・大住良之がひも解く。
■連戦の中で生まれた好ゲーム
3月2日に日産スタジアムで行われたJリーグ第10節、横浜F・マリノス対ヴィッセル神戸は、まれに見る好ゲームだった。両チームがともにアグレッシブに攻め合い、放たれたシュートは計38本。その多くが相手ゴールを脅かし、両チームのGKが再三にわたって好セーブを連発。スタジアムは最後の最後まで緊迫した時間が続いた。
昨年度の2位(横浜FM)対3位(神戸)。実力派同士の一戦であったのは間違いない。だがともにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への出場を控え、4月下旬に集中開催で予定されているグループステージに向け、その間に予定されているJリーグ第9節と第10節の試合を、他のクラブがルヴァンカップ予選リーグを戦う2月23日とこの3月2日に組み込んだ。