浦和レッズにアイデアをもたらした

 家長の前に置いた3トップは、真ん中に“相棒”レアンドロ・ダミアン、左に前田大然、右にマテウスとした。最終節に1得点ずつを奪って2人そろって得点王になったように、ダミアンと前田は1・2位チームの得点源。ともに23点の得点感覚は、選ばずにはいかないだろう。前田は、ウイングとセンターフォワードの両方でプレーできる起用さも素晴らしい。

 ちなみに、家長のアシストでダミアンが得点を決めた最終節は、川崎の1年間を通しての強みを出したようなシーンに感じられた。

 家長以外の中盤には、江坂任稲垣祥を推したい。江坂の最大ポイントは、浦和の前線にアイデアをもたらしたことだ。リカルド・ロドリゲス監督が浦和にビルドアップをもたらしたが、それでも前線での打開力にやや課題があった。江坂はその技術とアイデアで、見事に解決してみせた。

 稲垣は名古屋の堅守を献身性と危機察知能力で支えただけでなく、ここ一番での得点力も光った。ルヴァンカップでチームを優勝に導き、さらにMVPに輝いたのは、チームをけん引したご褒美だろう。

 そして最終ラインには、“守備のMVP”とでも呼ぶべき活躍を見せた選手がいる。

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