「J1&代表81試合をピッチ取材」した編集部Nが選んだ「王者でも別格のゲームメーカーがMVP」【サッカー批評が選ぶ「2021年J1ベストイレブン」】編集部N(1)の画像
最終節・横浜FM戦でレアンドロ・ダミアンが得点王となるゴールを決め、アシストした家長昭博とともに喜びを爆発させた瞬間 撮影:中地拓也
■【画像】編集部Nのベストイレブン&サブメンバー■

 12月4日、今季の明治安田生命J1リーグは全試合を消化した。コロナ禍で無事に試合が消化できるのか――不安に包まれた中で開幕したが、各チーム、関係者、サポーターがさまざまな努力と配慮を積み重ねた結果のリーグ戦だった。

 J1&代表戦で81試合をピッチ横で取材したことで、極上の攻撃も鉄壁の守備も間近で目の当たりにした。さらに、映像で観た試合も同じくらいある。全試合を見たわけではないので管見ではあるが、ベストイレブンを選びたい。

 選んだ11人で、最多選出となったのが川崎フロンターレだ。昨季から圧倒的強さを見せつけて2連覇したチームから6人を選ばせてもらった。史上最多勝ち点を獲得したチームからの6人という数字に、「少なすぎる」、あるいは、「妥当すぎてつまらない」という声があるかもしれない。途中退団してしまった三笘薫田中碧を入れることも考えたが、年間を通してJリーグに所属した選手を対象とした。

 川崎の強さ、それから6人選出ということで、システムは川崎の4-3-3。もちろん、監督は鬼木達とした。三笘と田中の退団でチームは一時、失速した。それでも立て直したのは、2つの要素があると思う。

 一つは鬼木監督の戦術変更だ。田中の戦術眼&鬼インテンシティと三笘の無双ドリブルがチームにもたらしたものは大きかった。危ない試合展開を、三笘のドリブルで打破したことは数知れない。あるいは、どんな状況でも中盤でボール支配のために動いた田中の存在感は大きかった。その2人がいなくなったことで、川崎は戦い方を変えざるを得なかった。

PHOTO GALLERY ■【画像】編集部Nのベストイレブン&サブメンバー■
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4