■リーグ王者・川崎からは“エース級”の3人を選出

 今シーズンはわずか1敗と、圧倒的な強さを見せた川崎フロンターレからは3人を選出した。

 ワントップの位置には、やはりFWレアンドロ・ダミアン。どの位置からでも、どんな場面でも、ゴールを狙えるその決定力は脅威でしかなかった。すべてのチームにおいて、浦和のDF陣が最も苦しめられた相手だったように感じる。実際、浦和戦では背後を狙うダミアンに対し、対応が遅れるシーンも多く見受けられた。4-2-3-1の布陣がベースの浦和にとって、仕留め切れる選手は必要不可欠だ。

 右SHには、MF家長昭博。ゲームメイクもパスセンスも彼のプレーは年々進化する一方で、浦和戦では精度の高いキックに冷や冷やさせられるばかり。特に、家長とマッチアップすることになる浦和の左SBの選手はいつも手を焼いている印象だ。ダミアンとの連携においても阿吽の呼吸で、この2人はセットで選出したいところ。

 左SBには、DF旗手怜央。ボランチもこなせる旗手はどこに配置するか迷ったが、浦和の右サイドを封じ切られた印象が強く、ここはやはり左SBとして選出したい。特に3月に行われた第6節は、5-0で川崎が圧勝したが、旗手は自身もゴールを決めるなど、90分をとおして存在感が強かった。もし旗手が浦和にいたら、ユーティリティ性を好むリカルド監督にとっても、この上ない選手と言えるだろう。

 「もしこの3人が浦和にいたら」と想像するだけで胸が高鳴る。余談だが、家長と江坂は大宮時代のチームメイト。2人が2トップを組むことが多かった2016年シーズンは互いを活かすプレーで得点を重ね、チームも破竹の勢いを見せた。その年のJ1でチーム史上最高位である5位を達成。そんな家長と江坂のコンビネーションもこの布陣でぜひ見てみたい。

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