■川崎と並ぶ4人をあのクラブから選出

 その川崎と並ぶ最多タイの4人を、名古屋グランパスから選出した。順位を考えれば、より上位にいる横浜F・マリノスなどから選ぶべきかもしれないが、どうしてもこれらの選手たちには組織的なチームの中での強い印象が残るのだ。

 右サイドバックに入れた吉田豊は、今季は左サイドで不動の存在だったが、旗手とともに、どちらも外すのが惜しく、こなすことも可能な右サイドにまわってもらった格好だ。タフに守り、強気の縦パスやダイナミックな駆け上がりで攻めに参加と、名古屋の躍進には欠かせない選手だった。GKのランゲラックも、個人のセービング能力でゴールに匹敵する勝利に直結する仕事を果たしてきた。

 中盤の底を働き場としながら、最終節を前にチーム最多の8得点と、キャラの立っている稲垣祥日本代表デビューも果たした。ダブルボランチを組む相棒が替わることはあっても、この背番号15は名古屋の中盤に不可欠だった。名古屋で稲垣に次ぐ7得点のマテウスも、名古屋の攻めに欠かせないアクセントとなった。ドリブルのみならず、タフな守備、さらにセットプレーのキッカーとして、チームに貢献していた。

 ACL出場権獲得の横浜F・マリノスからは、前田大然。左ウィングとしての起用がメインだったが、中央に入ることもあった。2トップにして、得点王を争う2人の迫力を出したかったという意図もある。

 中盤の底には、稲垣と並べて山口蛍ヴィッセル神戸)を入れた。一時期離脱はしたが、夏場にもフル出場を続けるのみならず得点まで奪う活躍。経験の少ない選手やアンドレス・イニエスタらが入る中盤で、運動量を存分に披露していた。ベストイレブンの残る1枠には、第37節終了時点で失点数がリーグ3位の少なさのサガン鳥栖から、守備陣の要であるエドゥアルドを入れた。

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