■なぜ三笘を使わなかったのか
それを考えると、やはり三笘薫を使うべきだったと言える。
森保監督は、63分に南野に代えて浅野拓磨、長友佑都に代えて中山雄太を投入した。これは浅野を投入するにあたって、左サイドのバランスを考えての交代と言える。さらに75分には田中に代えて古橋亨梧、大迫勇也に代えて柴崎岳を投入した。これにより3トップに右から伊東、古橋、浅野とスピードのある選手が並んだ。
だが、5バックを採用するベトナム相手に、スペースにボールが出たら活きるスピードタイプを並べるのは疑問。スペースが少ない状況でサイドの背後に中々ボールを供給できない、もしくは対応される中では、ドリブラータイプを起用する必要があったのではないか。
久保建英がいない状況の中で、起用が考えられる選手は三笘だった。
狭いスペースでもドリブルで打開でき、サイドでガンガン仕掛けることができる。三笘を投入することで得点チャンスが増えていたかもしれない。前回のオーストラリア代表戦では田中が値千金の先制ゴールで日本の勝利に貢献。初のスタメン起用に応えた。
ベトナム戦でも三笘のような勢いのある若手選手が結果を残す可能性もある。そういった意味では三笘の起用も考えられたのではないだろうか。
次戦は、中4日で11月16日のオマーン代表戦。ホームでの初戦でまさかの敗北を喫した相手で、絶対に勝ちたい相手だ。この試合での三笘の起用を期待したい。