■さすがの大迫のポストプレー
――チームの攻撃面への物足りなさは解消されましたか。
大住「そこに、今回は負傷で参加できなかった久保建英や堂安律が欲しいところだよね」
後藤「10月シリーズはその2人がいない上、サウジアラビア戦では伊東純也が出場停止で、右サイドをできそうな選手が、こぞっていなくなっちゃった」
――大住さんが提唱した古橋亨梧のCFは実現しました。
大住「このオーストラリア戦で古橋が本当に役に立ったのは、勝ち越しゴールが決まった後だよね。前線で相手を追いかけ回してGKまで追って、その後も足を止めずに走っていた」
後藤「あの時間帯で出てきた足の速い選手には、それも大事な仕事だから」
大住「そういう意味では、古橋は自分の仕事をしたと思う」
後藤「じゃあ古橋が先発かというと、それはまた別の話だよ」
大住「相手次第かな」
――大迫勇也への信頼度は揺るぎませんね。
後藤「シュートが決まらないのは問題ではあるけれど、大迫はやはり軸になるよ」
大住「でも、だいぶ潰されていたよね」
後藤「それもCFの仕事だよ。前半の早い時間に、DFを背負って結構良いプレーをしたでしょう。吉田麻也から大迫にボールが入って、後ろからガチガチ来られても頑張ってつないで、伊東が抜けていった。ゴール前じゃないけど、大迫はそうやって頑張れるもんね」
大住「最前線より、中盤での持ち出すプレーの方がうまかったように思うな。あとシュート自体は良かったのに、決まらない場面もあったね。前半35分に遠藤航のものすごいインターセプトから、大迫がガーッとゴール前に運んで、最後に内側にかわして、しかもふわりと抜くようなシュート。完璧だったけど、横に逸れちゃった」
後藤「ヴィッセル神戸でも、まだ1点しか取っていないでしょ。良いプレーをして、武藤嘉紀にアシストしたりしているけど。つまり、ゴールの感覚が戻っていない。今夜のシュートが入っていたら、『さすが大迫』と言われていたはずだけどね。あの時間帯に随分チャンスがあったから、それを決めておければねえ。繰り返すけど、ワールドカップ予選では、『つまらない試合で勝つ』のが一番だから」