オーストラリア撃破でもW杯出場圏外!アウェイのオマーンとサウジアラビアに勝利でも「2位以内には入れず」の可能性!!【最終予選勝点シミュレーション】【サッカー日本代表ワールドカップ最終予選グループB4位・森保ジャパンのリアル】(1)の画像
サッカー日本代表・森保一監督   提供/JFA

■オーストラリア撃破でもW杯出場圏外の4位

 この苦しい状況で勝ち切ったことを、まずは評価したい。

 10月12日のオーストラリア戦で、日本は2対1の勝利を収めた。オマーンとサウジアラビアに敗れ、暗雲が垂れ込めていたここまでの流れを変えるきっかけをつかんだ。

 とはいえ、追いかえる立場に変わりはない。

 同日行なわれた別カードの結果を受けて、グループBは4連勝のサウジアラビアが首位に立ち、3勝1敗のオーストラリアが2位、2勝2敗のオマーンが3位となっている。オマーンと同じ勝点6の日本は、総得点で劣り4位にとどまっている。プレーオフ出場の3位にも入ることができていない現状は、決して楽観できるものではない。

 最終的にはサウジアラビア、オーストラリア、日本による争いになるとの前提で、グループBの行方をシミュレーションしてみる。オマーン、中国、ベトナムとの試合は、3か国ともにすべて勝利する前提で勝点を計算していく。

 サウジアラビアとオーストラリアは、直接対決を2試合残している。それぞれがホームで勝利し、なおかつ日本戦に敗れると、残り6試合を4勝2敗で終える。サウジアラビアは勝点24、オーストラリアは勝点21だ。6連勝の日本は勝点24で、オーストラリアを最終節でかわして2位以内に滑り込む。

 サウジアラビアとオーストラリアが、直接対決を2分けで終え、日本に敗れたらどうなるか。6連勝の日本は勝点24で、サウジアラビアは3勝2分1敗で勝点23、オーストラリアは3勝2分1敗で勝点20となる。6連勝の日本は勝点24で首位通過する。

 ここまでは楽観的なシミュレーションだ。オーストラリアはホームゲームの自国開催を州政府に要望しており、早ければ11月から自国で、それも有観客で戦う。そうなると、来年3月のアウェイのオーストラリア戦は、日本にとってより一層難しいものになるだろう。この試合は引分けと仮定するのが、現実的かもしれない(それでも楽観的かもしれないが)。

 日本がホームのサウジアラビア戦に勝ち、アウェイのオーストラリア戦に引分けると、5勝1分で勝点は22だ。サウジアラビアとオーストラリアの直接対決2試合が、ホームチームの勝利に終わると、サウジアラビアは日本とオーストラリアとのアウェイゲームに負けても4勝2敗で勝点24、オーストラリアは日本と引分け、アウェイのサウジアラビアに負けても4勝1分1敗で勝点22だ。日本はオーストラリアに勝点で並び、得失点差の勝負になる。

 サウジアラビアとオーストラリアが、最終節に直接対決を残しているのは気になる。日本の結果にかかわらず引分けなら両チームともに2位以内を確保する、という状況は避けたい。得失点差はサウジアラビとオーストラリアがプラス5で、日本はプラスマイナス0だ。最終節を前にした段階で、どちらか1チームに少なくとも勝点で並んでおきたい。

 いずれにせよ、負けられない戦いは続いていく。決して楽観視はできない。

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