8月以来好調を維持している浦和レッズではあるが、一つの問題点は得点が1試合で2点止まりだったことだ。無失点で乗り切って勝利を重ねているが、「ウノゼロ」は浦和には似合わない。
そして、この連勝中の対戦相手は下位チームが多かった。8月の最初の試合で北海道コンサドーレ札幌に敗れた後、対戦相手はサガン鳥栖、徳島ヴォルティス、サンフレッチェ広島、湘南ベルマーレ、横浜FC、セレッソ大阪である。いずれも下位チームか、調子が上がらずに苦しんでいるチームばかりだ。上位の攻撃力の高い相手では、そう簡単に失点ゼロを維持することはできないだろう。
ルヴァンカップ準々決勝では、浦和は強豪中の強豪、川崎フロンターレを退けて準決勝進出を決めた。だが、試合は1-1、3-3の引き分けであって、浦和が勝利しているわけではない。また、セカンドレグでは87分と90+4分の連続ゴールで追い付いたものの、87分のゴールは相手のGKとDFのクリアミスをキャスパー・ユンカーがそのシュート技術で決めたものだったし、アディショナルタイムの得点はCKからの混戦でFWとして投入された槙野智章が押し込んだもの。かなり幸運にも恵まれたものだった。
そもそも、この時の川崎は三笘薫と田中碧がチームを去り、守備の中心だった谷口彰悟を故障で欠いており、山根視来は日本代表に招集されて不在。浦和とのファーストレグでCBの車屋紳太郎とジェジエウが負傷してしまうという最悪の状況だった(ジェジエウはセカンドレグで途中交代出場)。