■データが示す京都と磐田の優位性
J1昇格レースは、また一歩動きがあった。
9月18日に行なわれたJ2第30節で、前節まで首位のジュビロ磐田が引分け、2位の京都サンガF.C.が勝利した。京都が勝点64で首位に返り咲き、同63の磐田が2位となっている。
過去5シーズンに2位以内でJ1へ昇格したチームを振り返ると、10チームのうち8チームは負け数を「9」以下に抑えている。30節終了時点で5位のFC町田ゼルビア、6位のV・ファーレン長崎は、すでに8敗を記録している。7位のFC琉球、8位のモンテディオ山形は9敗だ。5位以下の4チームについては、上位2チームが急激に失速し、自らがハイペースで勝ち続けない限り、逆転は難しいと言わざるを得ない。
ふたつの例外はどうだろう。18年の大分トリニータは12敗、17年の長崎は10敗を記録したが、どちらも2位でJ1への扉を開いた。ここでもポイントは勝利数で、大分は23勝、長崎は24勝している。負け数が増えた分を、勝ち切ることで挽回したのだ。
ここまで3位のアルビレックス新潟と4位のヴァンフォーレ甲府は、どちらも15勝9分6敗だ。過去のデータに照らすと、残り12試合で少なくとも8勝は欲しい。こちらの2チームについても、かなり追い詰められていると言っていい。
新潟と甲府は、次節に直接対決を迎える。京都と磐田を追いかける彼らにとって、引分けも敗戦に等しい。勝者のみがJ1昇格の可能性をつなぎとめる。究極のサバイバルマッチだ。9月25日のデンカビッグスワンスタジアムで、両チームの今シーズンが決まる。