この夏の大型補強で戦力をアップさせた浦和には、複数のポジションをこなせる選手がそろっている。MF明本考浩、MF小泉佳穂、DF西大伍などはシーズン当初からチームの主力として活躍していて、さらに日本代表のDF酒井宏樹をはじめ、MF江坂任、DFアレクサンダー・ショルツなどが加わった。ユーティリティの高い選手をどのように起用するか―今後、浦和は相手チームのフォーメーションや試合の状況によって、様々な選手を組み合わせながら、システムを併用する機会が増えるだろう。サポーターの声や直近の傾向を参考にしながら、そのバリエーションを考えてみた。
■小泉&西の「ダブルボランチ」 <4-2-3-1>
今後も浦和のベースとなるのは、リカルド・ロドリゲス監督が徳島時代から好む4-2-3-1の布陣だろう。今シーズンは開幕当初からこの布陣で臨み、リーグ戦でこのフォーメーションでスタートした試合はこれまで17試合に及ぶ。実際、浦和は現在もこの4-2-3-1を主軸に、選手の配置を変えながら試合をこなしている。
今後の起用で期待したいのは、小泉と西のダブルボランチだ。小泉も西も現在の起用は別のポジションだが、両者ともにボランチでプレーすることができる。今夏に酒井の移籍が決定した際には西のボランチ起用を待望する声が多かった。
ベテランの西はさすが戦術眼に長けていて、空いたスペースを見つけることができる。一方の小泉においても、これまでの活躍は特筆するまでもなく、巧みなボール捌きを武器に、浦和の攻撃を担ってきた。この2人が攻守のバランスを取り、さらにここに江坂がトップ下に入ることで、攻撃はより活性化し、中盤での守備も安定するはずだ。