■層の薄かったCBに故障者が続出
昨年来、川崎の後方中央は非常に安定していた。ブラジル人で圧倒的な強さと高さを誇るジェジエウと谷口彰悟がCBのコンビを組み、韓国人GKチョン・ソンリョンと鉄壁の「トライアングル」を構築していたからだ。昨年のシーズン前、私はGKを含め川崎のこの3ポジションの層が薄いことを懸念したが、昨年は故障が重なることもなく、ずっとサイドバックだった車屋がはいるなどして優勝につなげた。
だが谷口が8月中旬に故障、この浦和戦でその谷口の穴を埋めていた車屋がジェジエウとともに故障したことで、緊急事態となった。7分半以上に及んだアディショナルタイムを含めて10分間以上、山村とともに川崎の守備の中央を守ったのは、身長168センチ、左サイドバックが定位置の登里享平だった。