■８月９日／Ｊ１第２３節 横浜FC２－０名古屋グランパス（ニッパツ）
逆転優勝を狙う名古屋グランパスにとって痛い黒星だ。東京五輪で中断していたＪ１リーグ戦の再開初戦で、最下位に沈む横浜ＦＣと対戦した名古屋だったが、前半のうちに２失点を喫すると、ゴールを奪うことができず完封負け。順位も６位に落としてしまった。
敵地に乗り込んだ一戦は、追い風を背にして始まった。時に立っていられないほどの暴風が吹き荒れるニッパツスタジアムで、名古屋はその暴風を背に受ける形で試合開始のホイッスルを聞いた。ウォーミングアップの段階で、横浜ＦＣのＧＫからのキックが戻ってしまうほど風が強いのは知っていたはずだ。しかし、その前半わずか９分、早くも失点してしまう。右サイドできれいに崩されると、中に送られたグラウンダーのクロスを、キャプテンのＤＦ中谷進之介が自陣ゴールに送り込んでしまったのだ。
さらに３３分には、鉄壁を誇ったはずの守備陣の中央、センターバック２人の間にスルーパスを通され、鮮やかな追加点を許してしまう。リーグ最多失点のチームとリーグ３位の守備を誇るチームが、逆転したかのような光景を披露してしまったのだ。
守備だけでなく、攻撃も振るわなかった。スターティングメンバーには、東京五輪から帰ってきたばかりの相馬勇紀が名を連ねた。左サイドのマテウスとともに、サイドを突き破る働きを期待されたが、相馬になかなかボールが渡すことができない。苦しい時間帯が続いた。
