■「鎌田が欲しかったな」

―久保と堂安が延長で入った90分に代わりましたが、この2人については?

大住「やっぱり個の力で打開できる、ボールを運んでいけるのは、すごく貴重な要素だよね」

―今日はよかった?

後藤「相当苦しかったのは間違いない。前回もそうだけど、やっぱり疲労がたまっていて、本来の力までは出せなかったな」

大住「相手はきちっと日本のストロングポイントをわかっていて、それで重点的に抑えに来たよね。誰かが体をぶつけると、すぐ次の人が近くにいた。あの2人がボールを持つとね」

後藤「久保の潰し方なんて、スペイン人はみんな知っているだろうし」

―もう1人誰かいないと、という感じ?

大住「いや、もうちょっと時間を作らないといけないよね、攻めの時に。けっきょく、十分ではないけど勝負をかけるしかないみたいな攻めでさ。まだ3割くらいだけど勝負するしかないようなところに追い込まれて勝負してダメ、というのがずっと繰り返されていた。

 それは5割6割7割くらいのところまでもっていって勝負しないと、やっぱりキッチリした決定機にはできないよ」

後藤「それをやるには、やっぱり鎌田大地がほしかったな。南野拓実より鎌田だね。今日欲しかったのは」

大住「僕は、言っていいなら本田圭佑がほしかったね。彼はあの強い体で持ちこたえてくれたんだよ。それで持ちこたえてくれて、回りがうようよ動くのが可能になった。いまの日本には本田圭佑が欲しいよね。要するに、ひとりはもちこたえてくれる選手がほしい。堂安は小さいけど強い。でも、ひとりで本田みたいに持ちこたえられる選手っていうのは欲しいところだよね」

後藤「それはもう、フル代表でもいなくて困ってるでしょ。A代表で唯一それをやってるのが大迫勇也だよね。林には期待したいんだよね。大迫以外にいないからほかに」

大住「大迫のバックアップとしては、上田が一番期待できると思うんだけどね。タイプとしては。だけど……今回はちょっとね」 

※第3回につづく
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