■「引いて守る時間が長くなる。これまでの試合とは違う」
後藤「この間の親善試合は、相手の疲労がすごかったにもかかわらず、日本がプレスをかけてもボールがまったく奪えなくて、最後は同点に追いつかれちゃったわけでしょ?」
大住「そうそう。スペインはパスを、パパパパーンっと回しちゃうからね。局面を打開する力は本当にすごい」
後藤「前からプレスをかけると逆にやられちゃうから、ある程度は引いて守る時間が長くなる。今までの試合とは違う。メキシコ戦はそれに近かったけど、少なくとも、ニュージーランド戦とは逆のポゼッションになるわけだから」
大住「ひとつ言えることは、スペインにとって、コートジボワールと日本はまったく対照的なチームということ。日本は小さくて速くて、ちょこちょこと、うるさく動く。コートジボワールはドンドコドンと、象のように動く。代表のニックネームは、まさに『エレファンツ』だからね」
後藤「日本はネズミみたいなもの?」
大住「カラスじゃない?」
後藤「ハエのように戦うって言った人もいた(注:2010年ワールドカップメンバー発表記者会見での岡田武史監督の発言)」
大住「ははは。だから、それで嫌がらせをしつつ、攻撃のところで2人、3人と絡んで、すごく良いタイミングでパスが回って決めて、そういう試合をしていかないといけない」
後藤「象は動けなくても象だけど、カラスやハエは動けないとひとたまりもないから。この疲労の中で、どれだけ動けるコンディションを作れるか。それが勝負だろうね」