◼︎複雑な心境を語ったリカルド・ロドリゲス監督
試合後の会見で、リカルド・ロドリゲス監督は、「試合全体を通して見ると、とても良い試合ができたと思う。チャンスの数もたくさん作れた。相手にも決定的な場面があったが、全体的なバランスで見たときに、良いチャンスを多く作れていたので、勝利にふさわしい内容はできていた」と、内容については評価を示した。
一方、「最後のゴールを決めきるところが達成できなかった。我々としては、1-0、2-0と、それくらいの結果になっていてもおかしくない内容だった。足りなかったのは決定力のところ」と指摘し、「チームのパフォーマンスには満足しているところもある。一方で、あれだけやれていたのだから、ゴールを決められなかったというフラストレーションももちろん抱えている。これだけの試合ができたので勝ち点3をしっかり取れればという、両方の気持ちがある」と、複雑な表情を見せた。
それでも、「いろいろな考え方があるが、個人的には、チャンスが全くなくてたまたま勝てた試合よりも、今日のようにチャンスを作って勝ちきれない試合の方が良いと思っています。相手にとって危険なシーンやチャンスの数、質は高まってきているので、だからこそ勝てなかったことが残念だが、チームはだんだん改善されている。やるべきことを続けて、(チャンスを)決めきれるようにしていければ」と、前を向いた。
DF槙野智章も、「(相手に)うまく守られたなという印象。チャンスを決めきれないと、今日のようにカウンターを受けることもあるし、危ないシーンもあった。ここ数試合は決め切る力や90分で仕留める力もあったが、相手に止められてしまった」と、悔しさを滲ませた。
また、「DF陣が攻撃面で監督から求められていることは、ボールを運ぶことと、サイドに展開することなので、しっかり表現したい。ここ最近、相手ゴールの近くでプレーしたりというのも自分の良さであると思うので、チャンスがあれば顔を出していきたい」と話した。
槙野は前節の福岡戦で、後半22分に強烈なシュートで相手ゴールに迫るシーンがあった。今節のように拮抗した試合においては、守備陣も遠目からシュートを狙うことは効果的だ。次節は中断期間前の最後の試合となる。攻撃の手数を増やすことで確実に勝利を手にし、良いイメージのまま中断期間に入れるか。
気になるのは、浦和の好調だった攻撃陣が不発に終わってしまったことだ。
■試合結果
浦和レッズ 0-0 ベガルタ仙台